【新唐人日本2011年1月11日付ニュース】“すごい!ジョブズ(アップルの最高経営責任者)を泣かせた模造品Sophone4 驚愕の登場”。模造品の製造で世界で悪名高い中国だが、今度は、今大人気のiPhone4の本物顔負けの模造品が誕生。すでに正式に市場に投入され、その名もSophone4。Sophone4を試してみた香港の携帯電話販売店の店員は、みな口をそろえて賞賛した。これが“史上最強”と称されるSophone4である。外観から内部の操作パネルまで本物と見間違うほどで、無線LANでネットとつながる機能も備える。価格は一台あたりわずか1,280元、日本円で約16,000円で、正規版の4分の1に過ぎない。それでも本物に限りなく近いため、逆に香港の販売店は詐欺に利用されるのではと案じている。
iPhone4で不可能なことも可能に!
先月末、“すごい!ジョブズ(アップルの最高経営責任者)を泣かせた模造品Sophone4 驚愕の登場”の試用版がネットで急速に広まった。これを見た誰もが、その模倣性の高さに言葉を失ったそうだ。動画の最初には“ジョブズ氏に敬意を表す……中国産が世界を変える”という挑発的な字幕が登場。
本機の外観はほぼ100%本物と同じで、アップル社の物と見分けがつかない。9.3ミリの超薄型の本体だけではなく、外側にもアップル社のマークが付いている。Sophone4の公式サイトによると、本機はiPhone3GSのタッチパネルを使用しており、フレームも同じく金属を使用。
これこそジョブズ氏泣かせの模造品だとの発言さえ、ネットに登場。Sophone4ならば電池交換など、iPhone4には不可能な機能さえ付いているからだ。
香港の新聞、アップルデイリーの記者は、ネットでSophone4を1台購入。外観が驚くほど似ているほか、電源を入れると、正規版のアプリがすべてそろっていることに気づく。ガラスの水滴の“壁紙”すら本物との違いはない。アイコンも同様に移動できるほか、その他の基本的なツール、計算機やメモ、コンパスなどもそろっており、基本的な操作方法は本物と同じである。しかも無線LANにもつなげられる。ただし、インターネットは2G という制限があり、アップルストアからアプリをダウンロードすることもできない。
ネットで見られるSophone4の動画では、一連のデモンストレーションが行われた後、画面からは“これはiPhone?いや違う。これは中国のSophoneだ!なぜ?電池にはメード・イン・チャイナと書かれているからだ”と豪語する声が流れる。
また記者が、模造度史上最強と称されるSophone4を手に、携帯電話店で試していると、瞬く間に従業員に取り囲まれた。好奇心いっぱいで、自分にもやらせてほしいという。アップル機専用のラインも使え、充電時には、画面に緑色の電池のイラストが出現。店員も、これほどそっくりな携帯を見るのは初めてだと口をそろえた。写真も拡大や縮小できるが、ただ欠点は解像度がやや劣ること。解像度の高いカメラを取り付けなかったのは、コストが高くなるのを嫌ったからだろうが、やろうと思えばできないことはないだろうと話した。
Sophone4は目下、ネットで予約購入を受付中。販売価格は1,280元、日本円で約16,000円だ。つまり、正規版の4分の1。Sophone4の生産メーカーは現在、公式サイトを開設し、ユーザーのBBSも設けられている。Sophone4はこの後、アンドロイド版も投入する予定で、アンドロイド・マーケットで自身の好むアプリをダウンロードでき、これでスマートフォンへの変身も可能だ。
報道によると、記者が携帯を手に街頭でテストを行ったところ、豪州からの観光客は、Sophone4を完璧な複製だと絶賛。豪州にはこのような模造品はないものの、もし模造品が正規版と同様の機能を備えているうえ、価格が数分の1ならば、購入を考えると回答した。
また、この模造品に入っているSafariは偽物で、ユーチューブは、あらかじめ携帯にダウンロードしておいた動画だった。
税関でのリスク
先日、広東省深セン市強北路の電化製品店の店員によると、先月香港からの客が1人で20台も購入。iPhone4の高度模造品はすでに大量に香港へ流入した恐れがある。
これについて香港で弁護士を務める陸偉雄氏は、大陸で偽ブランド品を購入して香港に帰った場合、常に法の網に落ちる可能性があると警告。税関がもし、隠し持っていた偽ブランド品は商業目的だと疑えば、数はどうであれ、告訴される。もちろん隠し持っていた量が多いほど、有罪になるリスクは高まる。陸偉雄氏は、たとえ100%知識財産権の侵害ではなくとも、ある程度似ているだけで侵害とみなされると語る。
中国で弁護士を務める呉志強氏は、もし香港市民が個人で楽しむために偽ブランド品を身につけている分には、通関で発見されても問題にならないだろうが、複数を所有していれば、商業活動に関与していると疑われ、逮捕される恐れがあるが、実際の状況は通関次第だと述べた。
香港の税関は、“商品説明条例”に基づくと、いかなる偽造ブランド品を業務目的で、販売、管理、輸出入すれば、最高で50万元と5年の禁固刑になる恐れがあると述べた。
iPhone4悪用される恐れ
アップルデイリーは、香港のある携帯電話販売店の店主の話として、iPhone4が世に出てから、大陸からのiPhone4模造品が絶えず市場に出回り、香港の携帯店にも売り込みが来ていると報道。しかし記者が今回購入した携帯は、かつてないほど本物にそっくりで、外観の他、操作の流暢さもその他の模造品を遥かに超える。そのため、iPhone4が詐欺に使われる恐れが案じられている。違法販売店は、携帯を販売する際、本物を客に渡して試してもらうが、実際商品を渡す段になって、偽物にすり返るというのだ。かつて香港では確かにこのようなことが起きている。被害者の多くは大陸からの客だった。
他の報道によると、先日、ある香港人が深センでiPhone4を売りつけられて詐欺に遭う事件が発生。相手は急に金が必要になったので、3,000元の安値で売ると言い、携帯を手渡した。香港人がこれは本物だと信じて購入したものの、取引後、改めて電源を入れてようやく、自分が偽物を買わされたのだと発見。最後、相手は品物を入れ替えたのだった。
目下、市場で購入できるiPhone4は、店の提供する展示用でしか手にとって試せない。販売品は全て包装されており、客は買った後、ようやく問題に気づくのだ。
目下、香港の携帯電話では、iPhone4模造品が販売されているが、アップルの商標やiPhone4が記載されているものは1台もない。ある店員は、税関はこの方面の検査に厳しいため、高度模造品のiPhone4は売る勇気がないと話した。
市場にiPhone4の高度模造品が出回った点について、香港のアップル社からはまだ反応はない。
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